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ビタミン Lv.B

ビタミンA

Vitamin A

最終更新: 2025-02-22 参考文献: 4件

📋 クイックサマリー

視覚・免疫・皮膚に必須の脂溶性ビタミン。日本では欠乏は少ないが、過剰摂取は毒性のリスクがあるため注意が必要。

おすすめ度
推奨用量 食事から摂取(成人: 推奨量850〜900 μgRAE/日)
タイミング 食事と一緒に(脂溶性ビタミン)
主な効果
視覚機能維持 免疫機能維持 皮膚・粘膜健康

⚠️ 注意点

  • 過剰摂取で毒性(頭痛・肝障害・骨粗鬆症)
  • 妊娠中は3000 μgRAE/日以下に制限
  • β-カロテン(植物性)はレチノール(動物性)より安全

📊 エビデンスマトリクス

視覚機能維持 Lv.A

ロドプシン合成に必須。欠乏で夜盲症

効果: 確立(欠乏防止) 研究数: 30件
免疫機能維持 Lv.A

粘膜・皮膚バリア維持、免疫細胞機能に必要

効果: 中程度(欠乏者) 研究数: 25件
皮膚・粘膜の健康維持 Lv.A

上皮細胞の分化・維持に必須

効果: 確立(欠乏防止) 研究数: 20件
アスリートのパフォーマンス向上 Lv.D

充足状態での補給による追加効果の証拠なし

効果: エビデンスなし 研究数: 2件

エビデンスレベルの定義はこちら →

概要

ビタミンAは脂溶性ビタミンで、2つの形態があります:

  • レチノール(活性型): 動物性食品(レバー・卵黄・乳製品)に含まれる
  • β-カロテン(プロビタミンA): 緑黄色野菜・果物に含まれ、体内でレチノールに変換

日本では一般的に重度の欠乏は少ないですが、過剰摂取のリスクもあります。

作用メカニズム

レチノイン酸は核内受容体(RAR・RXR)を介して数百の遺伝子発現を制御します。11-シス-レチナールは眼の光受容体(ロドプシン・コーン)の必須成分です。

エビデンスの詳細

欠乏症の予防

ビタミンA欠乏は世界的に主要な公衆衛生問題であり、発展途上国では失明・感染症による死亡の主要原因です。しかし日本では通常の食事で十分量を摂取できます。

サプリメントとしての追加効果

充足している健康な人への追加補給について、運動パフォーマンス・健康指標への有意な効果を示したエビデンスはありません。

β-カロテン vs レチノール

重要な安全性の差異: β-カロテンは体内でのレチノール変換量が自動調節されるため、高用量でも毒性のリスクが低い。一方、プレフォーム型レチノールは過剰摂取で毒性を示します。

研究の限界点

  • 欠乏していない集団での追加補給研究は限られる

用量・タイミング

  • 推奨摂取量: 成人男性 850-900 μgRAE/日、女性 650-700 μgRAE/日
  • 耐容上限量: 2700 μgRAE/日(成人)
  • 妊婦: 3000 μgRAE/日以下に制限(催奇形性リスク)
  • 食事から: レバー・卵・緑黄色野菜・乳製品で十分摂取可能

安全性・副作用

過剰摂取毒性(急性・慢性):

  • 頭痛・悪心・視力障害(急性: >150,000 μgRAE)
  • 肝障害・骨粗鬆症・頭蓋内圧亢進(慢性: >3000 μgRAE/日)
  • 妊娠中: 胎児奇形リスク(>3000 μgRAE/日)

β-カロテンは過剰摂取でも毒性は起きにくい(皮膚の黄染のみ)。ただし、喫煙者での高用量β-カロテン補給は肺がんリスク増加を示した研究あり(ATBC試験)。

よくある質問

Q: サプリで積極的に摂取する必要がありますか? A: 通常の食事(緑黄色野菜・レバーを適度に含む)をしていれば不要です。

Q: β-カロテンサプリは安全ですか? A: 一般人では安全ですが、喫煙者・アスベスト曝露者では高用量補給が肺がんリスクを上げる可能性があるため、避けることを推奨します。

参考文献

  1. Sommer A, West KP. (1996). Vitamin A Deficiency: Health, Survival, and Vision. Oxford University Press.
  2. Penniston KL, Tanumihardjo SA. (2006). The acute and chronic toxic effects of vitamin A. American Journal of Clinical Nutrition, 83(2), 191-201.
  3. The Alpha-Tocopherol Beta-Carotene Cancer Prevention Study Group. (1994). The effect of vitamin E and beta carotene on the incidence of lung cancer. New England Journal of Medicine, 330(15), 1029-1035.
  4. Ross AC. (2012). Vitamin A and retinoic acid in T cell-related immunity. American Journal of Clinical Nutrition, 96(5), 1166S-1172S.

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