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ビタミン Lv.B

ビタミンB群

B Vitamins

最終更新: 2025-02-22 参考文献: 5件

📋 クイックサマリー

エネルギー代謝・神経・血液に不可欠なビタミン群。欠乏防止が主な役割で、充足している場合の追加効果は限定的。B12は菜食主義者に特に重要。

おすすめ度
推奨用量 食事から十分摂取できている場合は不要。菜食主義者はB12補給(250mcg/日以上)を推奨
タイミング 食事と一緒に
主な効果
エネルギー代謝 神経機能維持 赤血球産生

⚠️ 注意点

  • 水溶性なので過剰分は排泄されるが、B6の高用量は神経障害のリスク
  • 菜食主義者はB12欠乏に要注意
  • アルコール多飲者はB1・葉酸が不足しやすい

📊 エビデンスマトリクス

エネルギー代謝サポート Lv.A

B1・B2・B3・B5・B6・B7はエネルギー産生酵素の補酵素

効果: 確立(欠乏防止として) 研究数: 30件
赤血球産生(B12・葉酸) Lv.A

欠乏で貧血(巨赤芽球性貧血)

効果: 確立(欠乏防止として) 研究数: 40件
神経機能維持(B1・B6・B12) Lv.A

欠乏で末梢神経障害

効果: 確立(欠乏防止として) 研究数: 25件
アスリートの運動パフォーマンス向上 Lv.C

十分量の摂取がある場合、追加サプリの効果は限定的

効果: 小(欠乏者除く) 研究数: 8件
ホモシステイン低下(B6・B12・葉酸) Lv.B

心血管リスク因子であるホモシステインを低下させる

効果: 中程度 研究数: 20件

エビデンスレベルの定義はこちら →

概要

ビタミンB群は8種類の水溶性ビタミンの総称です:

ビタミン別名主な機能
B1チアミン糖質代謝、神経機能
B2リボフラビンエネルギー代謝
B3ナイアシンエネルギー代謝、DNA修復
B5パントテン酸CoA合成、脂肪酸代謝
B6ピリドキシンアミノ酸代謝、神経伝達
B7ビオチン糖新生、脂肪酸合成
B9葉酸DNA合成、赤血球産生
B12コバラミン神経機能、赤血球産生

作用メカニズム

B群の大半は酵素の補酵素として機能し、エネルギー産生(ATPサイクル)・アミノ酸代謝・核酸合成に不可欠です。

B12と葉酸はメチル化サイクルに関与し、ホモシステインをメチオニンに変換します。B12はまた、神経を保護するミエリン鞘の維持に必須です。

エビデンスの詳細

一般的な健康への効果

B群全体で、欠乏状態からの補給は多くの健康指標を改善します。しかし、十分量摂取している健康な人への追加補給の効果は限定的です。

B12と菜食主義

動物性食品にのみB12が含まれるため、菜食主義者・完全菜食(ビーガン)の方はB12欠乏のリスクが非常に高い。欠乏すると巨赤芽球性貧血・末梢神経障害・認知機能低下が起きます。菜食主義者には確実に補給を推奨。

アスリートへの影響

エネルギー消費が高いアスリートはB群の需要がやや高まりますが、多様な食事を摂っていれば欠乏はほとんど起きません。Woolfら(2008)のレビューでは、B群の追加補給がアスリートパフォーマンスを向上させる証拠は限定的と結論付けています。

研究の限界点

  • 食事摂取量をきちんと評価していない研究が多い
  • 各B群を独立して評価した研究が少ない(Bコンプレックスとして投与)

用量・タイミング

推奨摂取量(日本の食事摂取基準2020年版):

  • B1: 1.1〜1.4 mg/日(活動量による)
  • B2: 1.2〜1.6 mg/日
  • B3(ナイアシン): 13〜15 mgNE/日
  • B6: 1.2〜1.4 mg/日
  • B12: 2.4 μg/日
  • 葉酸: 240 μg/日

菜食主義者のB12補給: 少なくとも250mcg/日(または週2000mcgを週1回)

安全性・副作用

水溶性なので過剰分は尿に排泄されます。ただし:

  • B3(ナイアシン): 高用量(35mg以上)でフラッシング(皮膚紅潮)
  • B6: 長期高用量(>100mg/日)で末梢神経障害のリスク
  • 葉酸: 高用量でB12欠乏を隠蔽する可能性

よくある質問

Q: エネルギードリンクに大量のB群が入っていますが、意味がありますか? A: 必要量を超えた摂取は原則として追加の効果をもたらしません。過剰分は排泄されます。

Q: 菜食主義でない場合もB12サプリが必要ですか? A: 通常の食事(肉・魚・卵・乳製品を含む)を摂っている場合は不要です。50歳以上では加齢による吸収低下のため補給を検討する価値があります。

参考文献

  1. Woolf K, Manore MM. (2006). B-vitamins and exercise: does exercise alter requirements? International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism, 16(5), 453-484.
  2. Herrmann W, Obeid R. (2012). Cobalamin deficiency. Subcellular Biochemistry, 56, 301-322.
  3. Kennedy DO. (2016). B vitamins and the brain: mechanisms, dose and efficacy—a review. Nutrients, 8(2), 68.
  4. Stover PJ. (2010). Folate biochemistry and metabolism. Advances in Nutrition, 1(1), 17-21.
  5. Bailey LB, Gregory JF. (1999). Folate metabolism and requirements. Journal of Nutrition, 129(4), 779-782.